孫の子育て

増加する共働きによって求められる祖父母の力

近年、子育て世帯で夫婦共働きというケースが増えています。もともと共働きの傾向は、長引く不景気の影響で2000年ごろから増加傾向にありました。

しかし、2007年の金融危機、そして2011年の東日本大震災を受けて、その比率は一気に上昇をし始めています。様々な出来事が家庭の収支に関する考え方を変えてきたようですね。

今後は女性も貴重な労働力として、社会の中で活躍するようになっていくでしょう。そこで、働きに出るお母さんに変わって子どもの面倒を見るおじいちゃん、おばあちゃんの力が重要になります。

子育ては母親が1人でやる物という考え方はもう以前のものになりつつあります。女性が働く時代の到来とともに、祖父母も子育てのサブではなく、メインの一端を担わなければならなくなるのです。

そこで、実際に自分の孫を育てるというシーンに遭った時、どのように対応したら良いのかまとめました。

孫育て・1日のスケジュール

孫の面倒と言っても、お母さんが働いている場合は日中保育園に預かってもらえることもあるでしょう。ですが待機児童問題は深刻です。実際には1日自宅で、ということもあるようです。

それに病気にかかってしまうと登園できませんから、おじいちゃんたちが自宅で面倒を見てあげなくてはいけません。孫の年齢にもよりますが、1日世話をするとなるとどのようなスケジュールになるでしょうか。

先ず、朝7時~8時の間に出勤する両親から孫を受けとります。お母さんが連れて来てくれることもあるかもしれませんが、子ども夫婦宅まで迎えにいかなくてはいけない事も。

あるいは同じ時間帯に保育園に送っていきます。それからは4時半ごろまでは園で世話をしてもらえますので、おじいちゃんおばあちゃんは自宅で緊急連絡がないか気をつけましょう。

ちいさな子は急な発熱や怪我が多いものです。預かり時間内でも迎えに行って病院に連れて行かなくてはいけません。その場合、地域によっては子どもの医療費補助の制度があります。補助券などをちゃんとお母さんから預かっておきましょう。

園から帰ってきたら、あとはお母さんかお父さんが迎えに来るまで遊んであげたり、食事を与えたり、お風呂に入れたりします。

特に食事は好き嫌いをしたり、アレルギーがあって食べられない物があるかもしれないので、お子さん夫婦とよく確認し合っておきましょう。

子育て経験のないシニア向け孫育て講座

この様に小さな子どもを育てると言うのは、なかなか大変な仕事です。自分の現役世代に仕事が忙しく、子育ての経験がほとんどないおじいちゃんも居る事でしょう。

そんな方は、いきなり今日から孫を預かれと言われても困ってしまいますね。そこで、自治体が主催している孫育て講習会に参加してみましょう。

実は、おじいちゃんおばあちゃんの子育て時代と今では、医療の面などからも育児の方法はかなり変化しています。外気浴のさせ方やおやつのあげ方、しつけの問題などなかなか複雑です。

そこで、子育て経験のあるおばあちゃんも一緒に現在の孫育てについて知識を深めてください。実は、お子さん夫婦と祖父母との間で育児の意見対立がよくあるのです。

家族の間に軋轢を作らないためにも、時流に合った子どもとの付き合い方を知っておくことは大切です。社会福祉課、児童家庭課、子供家庭支援センターなどの名称の部署を探せば情報を教えてくれると思います。試してみましょう。

祖父母と触れ合う事で孫へのメリット

祖父母が子育てに主体的に参加することは、両親の負担を減らすと言うことで大きなメリットになります。でも、親だけではなく孫にも良い影響が期待できるのです。

子どもとは、小さいうちからたくさんの人とふれあって、その人たちから多くの愛情を注がれることが必要です。そうでない子どもは、精神の発達に問題があったり、情緒が不安定になってしまうと懸念されています。

そこで、お父さんお母さんだけでなく、おじいちゃんたちからもたくさん愛情をかけられ、かわいがられて育った子どもは感受性が豊かになり自立心も高くなるのです。

これを子どもが築く心の絆、「アタッチメント」と言います。アタッチメントの対象は基本は1人ですが、複数人あってもいいのです。

アタッチメントの対象とは、精神的な拠り所でもあります。そういう対象が多いほど、子どもは毎日を安心して過ごせるので、まっすぐな性格に育つと言われています。

体力的な問題…無理なく孫と過ごすコツ

しかし、現実問題として、60代70代になってから3~5歳程度の子どもの面倒を見るのは本当に大変ですね。特に体力的に不安を持っているおばあちゃんも多い事でしょう。

だっこをせがまれたり、体を動かして遊んでいると足腰を痛めてしまうかもしれません。孫育ては毎日の事なので、無理なく過ごす事が重要ですね。

そこでおすすめなのが、絵本の読み聞かせです。孫育て講習でも紹介されるかもしれません。今、ブックスタート運動といって1歳半ごろから絵本の読み聞かせを始めることが情緒の発達に効果的と注目されています。

そこで、絵本をたくさん用意して読み聞かせをしてあげましょう。本に触れることは感情や感覚の発達を促すとともに、してはいけない事、危ない事を覚えるきっかけにもなります。

それに孫を膝に座らせて本を読んであげるのは、おじいちゃんとしても有意義な体験になるでしょう。子どもは本を読みながらいろいろなことを質問します。それが孫とのコミュニケーションになるのです。

また、孫の好きなキャラクターのアニメや映画などを見せてあげるのもいいですね。テレビは子育てによくない物だと以前は考えられていました。

ですが、それは子どもに1人で見せている場合のこと。一緒にテレビを見ながら、要所要所で声掛けをすると、こちらも良いコミュニケーション手段になります。

大きな車だね、かっこいいね、など何かしら言葉をかけてあげましょう。そして、孫が話す事には必ず返事をしてあげましょう。

この様に家の中で過ごす工夫をすれば、体力を削らなくても孫と遊ぶことが出来ます。少し大きな子どもだったら、将棋などを教えてあげるのもいいですね。

もちろん外で遊ぶことも良い事です。まだまだ体力に自信がある、と言う方は、近所を散歩したり公園に連れて行ってあげてください。

特に大型遊具が置かれている公園に行くと、子どもは1人で自由に遊んでくれます。4歳以上の子供なら、終始付いて回る心配もありません。

多少転んだりして怪我をするかもしれませんが、それも大切な経験です。子どもを見守りながら、自分はベンチでゆっくりしていることが出来ます。近くにそんな公園がないかどうか調べてみましょう。

祖父母が子育てに積極的に参加することは、様々なメリットがあります。ですが、主役となるのはやはり両親。何もかも丸投げにされるのは間違っています。

孫育てをするときは、「これは自分たちには出来ない」ということをはっきりさせておくことも大切です。孫育てでストレスを溜めないためにも、おじいちゃんたちが自分たちのライフサイクルを確保することが大切なのです。