11月中旬、矢車附子(ヤシャブシ)を採りに行きました。
矢車附子はハンノキの仲間の木で、タンニンが多くよい染料として用いられます。
綿糸を染める際、タンニン分があれば豆汁下地がいりません。
また保存しておけば一年中染められるので、とても大切な染め材料です。
山里に住んでいてもそれほど沢山は見かけない木で、日当たりのいい崖や法面などに生えていることが多いです。
あまり背が高いと採取できないので、程よいものに普段から目をつけておきます。
採り時は晩夏から晩秋です。実の青いうちから採ることができます。
今回は、家からいちばん近くで見つけた2本の木から実をもらいました。
まだ4~5mほどの小さめの木からは、なるべく枝葉は取らずに実だけをとるようにしました。
大きくなると、15mほどになります。あまり木が高くても届かないので、とっても残念です。
小さな木の向かいある大きな木。高枝ばさみを一番長くして、届くものだけを背伸びをするようにして採りました。
実の大きさは、親指のあたまくらいです。
まだ青い実と、かさの少し開いた実が混ざっています。開いているものは去年の実かもしれません。
この日は、1時間ほどで枝葉も合わせて700gくらいが採れました。
今年のうちに、日和のよい時を選んでまた採りに行きたいなと思っています。